2年前、私は手術をしました。
首の手術でした。
海外・タイで行いました。
失敗でした。
余計に悪化して、車椅子が必要になりました。
仕事をやめ家族を残し日本にリハビリのために帰国しました。
その頃、氷室さんは引退すると言いました。
でも、最後のライブをすると言いました。
病気で好きなことをやめなければならない苦しさが、痛いほどわかりました。
絶対に見に行こうと思いました。

私はリハビリに10ヶ月の時間をかけて何とか回復し、タイに戻ってきました。
タイで仕事を再び始めました。
家族を養えるようになりました。家内はタイ人で、子供たちはハーフです。
自分の好きなことにお金を使えるようになりました。
10年ぶりにファンクラブに入会しました。
先行予約で何とか東京ドーム最終とそのひとつ前を確保しました。
神様のおかげで、結構いい席でした。

家族旅行のついでに、いや、氷室さん観戦のついでに家族旅行をしました。

ライブ本番、1年前には首を動かすだけで痛かったのが、ガンガン首を振って拳を突き上げても
大丈夫になっていました。
通路側だったので、思いっきりジャンプしました。
朝起きたら足が攣っていたぐらいに。

氷室さんは22日は調子が悪そうでしたが、23日、大ラスでは完全に吹っ切れていました。
最高の氷室京介がそこにいました。ひょうきんで明るくてカッコいい魂がそこにいました。

着いてきて良かった。
信じて前向いてきて良かった。
死なないで良かった。

一つだけの全て。それは、何があっても先には光があるということ。
身を持って体験させていただきました。

私にとって、氷室京介は光でした。
まぶしいまぶしい光でした。
東京ドームの真ん中で、太陽のように輝く光でした。

きっとこれからも、輝く光であり続けることでしょう。
私たち一つ一つの星を照らす光であり続けることでしょう。


氷室さんの病気は治らないかもしれませんが、悪くならないかもしれません。
私の首がそうだったように、良くなるかもしれません。
何が起こるか、神のみぞ知る、ですが、
きっと良いことが起こる気がしてなりません。